1年間プロサッカー選手として活動してきたフラノですが、当時の悲しい現役時代について、語ろうと思います。
多くのことに苦しみ、悔しい思いをし、成長を感じたので、その体験を共有していきます。
今回は、日々の練習の中で当時成長するために考えていたことを書いていきます。
目次
どうしたらプロで通用するのかを考え始めた

入団1年目の夏頃に差し掛かり、週3〜4回の筋トレが週2回に減らされました。
3ヶ月程身体を追い込み続けると、ある程度の筋力がついて、鉛のように重い体が徐々に軽くなってきました。
簡単にDFに当たり負けしなくなり、スピードやプレー強度もプロの世界に徐々に慣れ始めてきました。
しかし技術は簡単に変えることができなかったため、相変わらずボールロストが多くまだまだ練習ではカモにされていました。
そういった中で、”このままでは何も出来ずに1年間が終わってしまう”と考えた私は、
できないプレーをできる様に努力するのではなく、
プロの世界で自分のプレーが通用すること、出来ることは何かを考え始めました。
私が当時プロの世界で通用していたプレーは、
①ゴール前での1対1ドリブル突破
②チームトップクラスレベルのスタミナ
この2つでした。
当時サイドハーフやFWをやっていた私は、この2つを使って自分が輝くにはどうすれば良いかを徹底的に考えました。
出来るプレーを徹底的にやる、できないプレーは出来るだけ避ける
私は自分の特徴を活かす結論として、自分の出来ること・得意なことに特化したプレーをやることにしました。
そして、ストライカータイプのFWになろうと決意しました。
理由は単純明快で、よりゴールに近いエリアでプレーするためです。
ゴール前であればプロのディフェンダー相手でも高確率で抜くことが出来たため、出来るプレーを最大限活かせるポジションに身を置こうと考えたからです。
そしてチームトップクラスのスタミナを駆使して、前線からの執拗なハイプレス・相手の裏を取る動きを何度も繰り返すということを徹底的にやり抜きました。
そして、苦手なプレーだったポストプレーや自陣でのポゼッションには基本的に参加しないスタイルを取ることで、できるだけ出来ないプレーを避けるようにしました。
できることに特化した結果、起こった変化

出来ること・得意なことに専念した結果、まず周囲の反応が変わってきました。
- 自分の得意なエリアでのドリブル突破を周囲に認めてもらえたため、得意エリアでは必ずパスが来る様になった(頼られるようになった)
- 味方が前を向いた時に必ず裏に抜ける動きをし続けた結果、パサーから認められスルーパスを受ける回数が格段に増えた
- 執拗なハイプレス・何度も裏を取る動きをし続けた結果、日本代表クラスのDFから対峙するのを嫌がられる様になった
攻撃の大事な局面で、得意エリアにパスをくれる味方が非常に増えました。
「このエリアならフラノに渡しておけば何とかしてくれる」といった信頼を勝ち取ることが出来ました。
また裏を何度も何度も狙い続けた結果、味方のパサーは顔を上げたらまず私を見てくれる様になりました。
その結果スルーパスを受ける回数が格段に増え、練習や練習試合でゴールを決める頻度が上がりました。
また当時日本代表クラスのスタメンDFから、
「またフラノかよ、、、こいつマジで動き回るからマークしたくねえんだよ、、、」と嫌がられる様になりました。
そして、次に自分自身のメンタルにも変化が起こりました。
成功体験を積み上げることによって徐々に自信を持ってプレーできるようになり、
周囲の味方に要求できる様にもなりました。
自信を持てたことで、プロの世界で養われた負けず嫌いが露骨にピッチで出てくる様になり、
周囲の負けん気の強さや迫力にも怖気付くことが無くなりました。
秋に入る頃には、夏前とは全く別人のプレーヤーに生まれ変わることが出来ました。
最後に
今サッカーをしていて、沢山悩むことや苦しむことがある方もいらっしゃると思います。
そんな時に「自分は何が出来るか」「自分は何が苦手か」を整理することをお勧めします。
そして得意なプレーに特化したプレースタイルを取ることで、多くの悩みは解決できると思います。
全ての能力のバロメーターを上げていくのではなく、
得意を伸ばして特徴のあるプレーヤーになっていくことをお勧めします。
そうすれば必ずあなたが活躍できる場所・ポジションがきっと見つかります。
次回は、クビになるまでを書いていこうと思います。