ミステリー小説好き必見!どんでん返し系ミステリー「ルビンの壺が割れた」の魔力〜ネタバレ無し書評〜

この本が好きな人はどういう人?

  • ミステリー小説好き
  • どんでん返しが好きな人
  • 長編小説が苦手でサクッと短く読みたい人
  • 現代ミステリーを味わってみたい人

あらすじ紹介

登場人物は2人です。男性は『水谷一馬』、女性は『結城未帆子』です。
物語は、フェイスブックを通じた2人のダイレクトメッセージでのやり取りがそのまま生々しく小説になっているイメージです。
かつて大学時代に恋人だった一馬と未帆子ですが、一馬が偶然にもフェイスブック上で未帆子を発見し、メッセージを送るところから始まります。
一馬と未帆子のやり取りでは、現在の状況や大学時代の思い出話、そして昔と今の未帆子への想いを繰り広げていきます。インターネットに疎い一馬の一生懸命な努力や誠実な思い出話などに触れ、お互いの心が再燃していっているようにみえますが・・・。

この本の魔力とは?

表紙にある『ルビンの壺』というのは、有名な多義図形です。大きな壺の絵ですが、視点を変えると向かい合った2人の男女にも見えるという有名な絵ですが、
この本の魔力は、この小説自体が『ルビンの壺』を表現している部分です。

どのように表現されているかというと、
フェイスブックを通じて表現される仲睦まじい男女(向かい合った2人の男女)の仲が、読み進めていくうちに徐々に変化していき、ある一点を境にガラッと物語の印象が変わる(壺が割れた)部分にあります。

序盤に小説から感じるカラーが徐々にグラデーションのように暗転していき、終盤では狂気のような暗さを感じるようになります。
何度も予想を裏切り、暗さの度合いが濃厚になっていきます。

このグラデーション変化が、『ルビンの壺が割れた』の1番の魅力だと思います。

筆者「宿野かほる」ってどんな人?

宿野(やどの)かほるさんは、2017(平成29)年『ルビンの壺が割れた』でデビューの作家さんです。翌年、AIをテーマとした二作目の小説『はるか』を出版しています。またプロフィールを一切非公表とする覆面作家として活動しており、謎の深い人物です。
また『ルビンの壺が割れた』の執筆は、女性友人の体験談を元に面白半分で書いたことがきっかけらしいです。担当編集者と宿野さんの書簡やり取りが載っている記事があったので、是非見てみてください。
宿野さんのユニークで繊細な人柄が垣間見えています。

https://www.bookbang.jp/review/article/537292

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