1年間プロサッカー選手として活動してきたフラノですが、当時の悲しい現役時代について、語ろうと思います。
多くのことに苦しみ、悔しい思いをし、成長を感じたのでその体験を共有していきます。
今回は、成長を実感してからクビになるまでを書いていきます。
目次
目に見えた成長の実感

得意なプレーに特化したプレースタイルを選択するうちに、周囲からの評価が変化し始めました。
チームメイトから「フラノとチームになったら点が入るわ」「攻撃は任せた」などの嬉しいコメント(私のモチベーションを上げる意味合いもあったと思います)をもらい、メキメキ自信をつけていました。
実際に紅白戦やトレーニングゲームでも結果を残せるようになってきました。
紅白戦では、スタメン相手にゴールを決めることができるようになったり、トレーニングゲームではフル出場しながらゴールを着実に決められるようになってきました。
日を重ねるうちに、
「俺の得意分野ならJリーグで通用するかもしれない」と強く感じるようになってきていました。
ちなみにフラノの得意分野は2つありました。
- ペナルティーエリア付近での1対1で相手を抜き去ること
- 裏のスペースへの飛び出し
「この2つの得意を引っ提げて、突き抜けるしかない」と考えていました。
メンバー入りのチャンス到来か・・・?

とあるタイミングで、常時ベンチに入るベテラン先輩FWが怪我をしました。
直近目に見えて成長し、監督やコーチからも非常にポジティブな声かけを貰っていたので、
「これは(Jリーグ)メンバー入りあるぞ・・・」と思っていました。
そして、試合直前の練習終わりにメンバー発表がありました。
貼り出されたメンバー表に自分の名前が載っていました。
「メンバー入りしたぞ!これは来た!」
ついにメンバー入りを果たすタイミングが来ました。
この時は本当に嬉しかったです。地獄の日々も報われた気がしました。
「これはマジでいける」
急転直下のメンバー外

しかし、この後にメンバー発表の修正が行われました。
「どういうこと・・・???」
私がメンバーから外れて、怪我しているベテランの先輩がメンバー入りしていました。
どうやらベテランの先輩がメンバー発表後に「プレーできる」と監督に直訴したようで、
メンバー変更が急遽行われたようでした。
真相はわかりませんが、私はこのベテラン先輩から普段からかなりいじめられてたので、
ベテラン先輩がメンバー発表を見て、意地悪されたに違いないと感じていました。
更に、Jリーグ当日の試合ではスタメンのFWが怪我で交代し、途中出場でベテラン先輩が出場していました。
私がメンバー入りしていたら、ゲームに出れたかもしれないと思うと本当にショックだったし、悔しかったです。
ですが、自分の成長に手応えを感じていた私は、こう思っていました。
「次のチャンスを絶対にモノにする」
なんで?

そんなこんなで、程なくして契約更改の時期が来ました。
「流石に高卒を1年でクビにすることはないだろう」
と思って、強化部長との面談に臨みました。
面談の結果は、「大学に行ってくれ」と言われました。
理由は大きく2つと言われました。
1つ目は、来年から大幅な戦力強化をするため、君は必要ない。
2つ目は、大学という保険を持ってプロに望んでいるから。他の選手は保険無しで戦っているから。
・・・なんで?
この言葉しか頭に浮かびませんでした。
今考えると、自分の成長がクラブの期待する成長に満たなかったという事は理解できるのですが、
当時の私は、「なんで?」としか考えられませんでした。
特に2つ目の理由は、クビにする口実でしかないですし、とても傷つきました。
何より、成長を実感し「やれる」と思った矢先での出来事だったので、絶望した記憶があります。
最後に
約10年前の出来事ですが、書きながら大きな絶望だった事をしみじみ思い出しています。
今となれば、この時の挫折があるから今の強い自分がいると思えますが、当時は中々辛い思いをしました。
やはりプロサッカー選手は厳しい世界であると肌身に感じました。
また社会人になって、「あの時この知識があれば、もっと成長できたな・・・」「もっとプロサッカー選手でいれたかもしれないな」と思う事が沢山出て来ました。
それらを別記事で書いていますので、良かったら是非読んでみてください。
次は、大学時代を綴っていこうと思います。